【BS朝日】『朝まで生テレビ!』が映す、日本型討論文化の今
こんな記事を見つけました。
BS朝日で放送されている『朝まで生テレビ!』という番組の紹介ページです。1987年にテレビ朝日制作でスタートした、長寿の討論番組なんですね。当時としては珍しく、深夜に月1回、生放送で政治討論を行うというかなり硬派な内容でした。
番組は「朝生(あさなま)」の愛称で親しまれ、司会を務めるのはジャーナリストの田原総一朗さん。毎回、賛否が分かれる社会的なテーマを掲げて、与野党の政治家や専門家たちが徹夜で熱く議論を交わすのが特徴です。
昭和、平成、令和と、時代を超えて続いてきた唯一無二の討論番組として知られていて、2024年からは放送枠をBS朝日のゴールデンタイムに移しているそうです。
【ディンコの一言】
『朝生』は、日本のテレビに「討論文化」を根付かせたという意味で、とても意義深い番組だと思います。
最初は「討論番組なんて日本人には向かない」なんて声もあったんですが、ふたを開けてみれば、テーマの大胆さや論客同士の激しいバトル、そして田原総一朗さんのちょっと強引な進行が逆に視聴者を引きつけたんですよね。
この成功がきっかけで、他にも討論番組が生まれるようになり、政治や社会問題をテレビでちゃんと議論する文化が少しずつできあがったと言えます。
ある意味、テレビの中に「公共圏」を作り出した存在でもあるんじゃないでしょうか。
ちなみに、海外にも政治トーク番組はたくさんあります。
アメリカではNBCの『Meet the Press』が1947年に始まっていて、要人インタビューを行う世界最長寿の番組ですし、イギリスのBBC『Question Time』は1979年スタートで、市民も交えた討論を行っています。
欧米ではこうした番組がゴールデンタイムや週末の朝に定着していて、政治討論が当たり前にメディア文化に組み込まれているんですよね。
一方、『朝生』はずっと深夜枠だったので、どうしても視聴者層が限定されていた。でもその分、長時間タブーなしで議論できる、日本独特のスタイルを確立できたと言えます。
これからは、テレビ離れが進む中で、若い世代にどうアプローチしていくかが課題だと思います。
実際、2010年代にはAbemaTVと連動して「スマホで朝生」を展開したり、Twitterで視聴者の意見を集めたりと、いろいろチャレンジしてきましたよね。
さらに2024年には、地上波の深夜からBS朝日のゴールデンタイムに引っ越しして、もっと幅広い世代が見やすい形に舵を切りました。
これからも変革を続けながら、ネット上の討論文化とどうつながっていくかが大きなテーマになりそうです。
テレビとネット、それぞれの強みをうまく活かしていけば、『朝生』はこれからも公共的な討論の場として、存在感を保ち続けるのではないでしょうか。
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