【KADOKAWA】イタリアの大手マンガ出版社Edizioni BD S.r.l.を子会社化し、欧州マンガ市場への進出を加速

【ディンコの一言】

KADOKAWAがイタリアの大手マンガ出版社Edizioni BD S.r.l.を子会社化したことは、欧州マンガ市場への進出を加速させる重要な一歩です。日本のコンテンツがさらにグローバルに広がる中、現地出版社との連携強化が市場拡大の鍵となるでしょう。

2025年5月14日、KADOKAWAはイタリア・ミラノに本社を置くマンガ出版社Edizioni BD S.r.l.の株式70%を取得し、子会社化することに合意しました。Edizioni BDは、年間約500点の日本のマンガやライトノベルをイタリア語に翻訳・出版しており、現地で強固なファン層を築いています。特に、J-POPレーベルを通じて日本のコンテンツを積極的に紹介し、日本と同様のカバーや帯を施すなど、現地読者に親しみやすい形で提供しています。

イタリアは、1970年代から日本のアニメが放映されるなど、日本文化への関心が高く、欧州ではフランスに次ぐマンガ市場規模を誇ります。今回の子会社化により、KADOKAWAは自社作品の翻訳出版だけでなく、未開拓の日本のライトノベルや関連商品の展開にも注力し、欧州全体での事業拡大を目指します。

また、Edizioni BDのCEOであるMarco Schiavone氏は、KADOKAWAとのパートナーシップにより、日本とイタリアの読者を直接つなぐ使命をより強固に果たせると述べています。KADOKAWAの夏野剛CEOも、Edizioni BDがイタリアのマンガ市場の成長に多大な貢献をしてきたことを評価し、今後の市場拡大に向けたパートナーシップの強化を表明しています。

関係者コメント

Marco Schiavone氏（Edizioni BD CEO）
「日本の大手エンターテインメント企業から直接投資を受ける初のイタリア現地出版社となることは本当に素晴らしいことです。日本と読者の皆様を直接つなぐという私たちの使命はより強固に果たされるでしょう。」

夏野剛氏（KADOKAWA CEO）
「Edizioni BDは過去20年間にわたり、イタリアのマンガ市場の成長に多大な貢献をしてきました。この度、同社をKADOKAWAグループに迎え入れることができ大変嬉しく思います。」