Omdiaが予測、短尺ドラマが2025年に世界で1.5兆円市場へ

 

【ディンコの一言】
モバイルシフトが加速する現代において、短尺ドラマの急成長は必然の流れです。特に、従来の動画広告ではなく、サブスクリプションや課金で収益を上げている点が注目に値します。これは、視聴者が本当に価値あるコンテンツには対価を支払うという、新たな消費行動の兆候を示しています。




モバイル時代が生んだ新たな動画コンテンツ

米調査会社Omdiaは、短尺ドラマ(マイクロドラマ)が2025年までに世界で110億ドル(約1.5兆円)の収益を生み出すとの予測を発表しました。これは、無料広告付きストリーミングテレビ(FAST)の予測収益58億ドルを大きく上回るもので、モバイル時代における動画コンテンツのあり方を再定義する動きとして注目されています。


TikTokなどの成功が生んだ新ジャンル

短尺ドラマは、1話あたり2~3分で構成される連載形式の物語であり、ソーシャルメディアの手軽さとテレビドラマの物語性を兼ね備えたフォーマットです。TikTokやYouTube Shortsといった短尺動画プラットフォームの普及により、人々のコンテンツ消費行動は大きく変化しました。このトレンドを捉え、ユーザーのスキマ時間をターゲットにした短尺ドラマが急成長を遂げています。

高収益モデルと日本市場の可能性

この市場の最大の特長は、収益化モデルにあります。収益の60%以上が、無料期間後のサブスクリプションや都度課金によって生み出されており、ユーザー1人あたりの平均収益(ARPU)が月額80ドルに達するケースもあると指摘されています。

市場を牽引しているのは中国で、世界の収益の83%を占めていますが、国際市場では米国がトップで、日本、韓国、英国、タイがそれに続きます。すでに日本でも、若年層を中心にアプリを通じて短尺ドラマを視聴する習慣が芽生え始めています。

日本のクリエイターに与える影響

短尺ドラマの台頭は、日本のクリエイターにとって大きなチャンスです。テレビの常識にとらわれない柔軟な制作スタイルは、新しい才能が台頭する土壌となります。また、テレビ制作会社や大手スタジオも、この新たな市場に参入することで、既存のコンテンツを再編集・活用したり、新しいIPを開発したりする道が開けるでしょう。

今後は、日本のクリエイターや制作会社がこのトレンドにどう乗り、どのような物語を短尺ドラマとして生み出していくか、その動向に注目が集まります。短尺ドラマは、動画コンテンツの未来を切り拓く可能性を秘めていると言えるでしょう。


コメント

このブログの人気の投稿

【Netflix】日本発作品2作品同時選出!国際映画祭戦略の新章

U-NEXT、日経学生漫才王を独占配信

TVH×Zabbix、IP放送監視で業界革新!